中古マンションの築年数
2019年5月26日
【築浅の中古マンション】
新築住宅・新築マンションというものは、一度でも購入された時点で中古となり、数百万円も価値が下がってしまいます。
その後も年数が経てば価値がどんどん下がっていきます。
同じ新築住宅であっても、一戸建は価格に占める土地価格の割合が高いため、マンションほどの下落率にはなりませんが、マンションは土地価格の占める割合がかなり小さい分、価格下落の影響が大きくなります。
土地はそのときの市場の動きや景気によって相場が上がることもありますが、 建物は古くなれば価格が下がってしまいます。
不動産においては建物価格の割合が高いものほど、新築から中古になった 時点での価格の下落が大きくなるということです。
しかし同じ中古マンションであっても、築年数によって下落幅には 違いがありますのでそのことを考慮して物件選びをすれば、購入後の 下落幅が大きくなかったり価格を維持することも可能な場合があります。
新築から15年は中古マンションの下落率が非常に高く、その後はある程度 安定するようです。
新築直後は価格が大きく下がるので築浅の中古マンションは人気が高く、 売却に出されても取引が成立しやすいといえるでしょう。
値下がり幅の大きい築6年から15年の中古マンションの取引件数は とても多いのですが、築15年を超えると取引件数も減り、価格もあまり 下がらなくなります。
【築浅物件が人気】
中古マンションと言っても築5年未満の築浅物件もあれば、 築20年以上の物件もあります。
中古マンションを購入する人はどれくらいの築年数の中古マンションを購入しているのでしょうか。
まず中古マンションの購入を検討している人は、築5年以内の築浅物件に 的を絞って探すようです。
築浅物件が人気があるのは、キッチンなどの設備類が比較的新しく、 リフォームなどの追加工事がしばらくの間必要ないことが理由でしょう。
ですが実際には価格面で折り合わず、実際に購入することになるのは 築6年~10年の物件となるようです。
築5年を過ぎると中古マンションの価格は一気に下がります。
築5年以内の築浅物件と築6年~10年未満の物件を比較すると、築6年~10年未満の物件のほうが2割ほど安くなるようです。
購入者の経済状況や生活エリア・ライフスタイルはそれぞれ違いますので、 どれくらいの築年数の物件を購入するのが正しい選択ということは ありませんが、いろいろと検討した結果に築6年~10年未満の物件を 選ぶ人が一番多いということは、中古マンション選びの大きなヒントに なるのではないでしょうか。
【気を付けたい年代】
逆に購入するのに気をつけたほうがいい年代のマンションは、 1995年~1999年に建築されたマンションです。
理由としては、バブル崩壊後にゼネコン業者が経営に困りコンクリートを 薄めていた時代というのがあります。
当時は赤字発注が業界の慣習で、大手ゼネコンが下請けに出す際、 今回は赤字かもしれないけど次回も必ず発注するから、と厳しい予算で 下請けに工事を要求した時代に造られたマンションです。
この時代に建てられたマンションはヒビが入りやすくなっています。
そのような事情も考えると、少しでも新しいマンションの方が耐用年数が 長いわけではなく、むしろそれよりも古いマンションの方が安くて 長く使える可能性が高いでしょう。
1985年~1990年頃のバブル期に建設されたマンションは、景気が良く 建築コストをかけて造られており、年数的にも比較的リーズナブルに 購入することができます。
それ以上古くなると本格的に建物の老朽化も考える必要がありますので、 1980年以前のマンションは避けたほうがよいでしょう。
補修工事などのメンテナンス費用で、購入後の出費も大きくなってしまう 可能性が高いといえます。