Q:売却時に価格交渉があった場合、どうすればいい?②
2024年11月1日
Q:売却時に価格交渉があった場合、どうすればいい?②
不動産を売るとき、販売価格は決まっているけれど、その後、購入希望者様(買主様)から価格交渉が入るケースがあります。ほとんどの場合、売主様が提示した販売価格に対して、指値=価格交渉を入れた金額で言ってきます。そのような場合、売主側としてはどう対処するべきでしょうか。
★売り出し開始から3カ月以内での申し込みの場合
売り出し開始から1カ月程度経過して3ヶ月以内に申し込みが入る。これが一番多いケースです。査定がきちんとなされており、売り出し価格の設定が適正ならこの間に申し込みが多く入ってきます。また、この“3カ月”のラインは重要です。不動産会社としては専属媒介契約・専属専任媒介契約が3カ月単位のため、この間に決まらないと他の不動産会社に切り替えられる可能性が出てきます。
今はインターネットで不動産を探す時代。気になる物件は頻繁にチェックしているもの。そのため、3カ月以上経ってしまうと「この不動産、もう結構長いこと売り出し中だよね」というマイナスのイメージが出てきて、なんとなく売れ残っている雰囲気になってしまいます。
つまり3カ月以内は話をまとめるべきラインになります。2,980万円で売り出した物件を「2,900万円で買いたい」と申し込みが来たなら、迷わず受けるべきでしょう。あるいは、100万円引きとなる「2,880万円で」のオファーがくるかもしれません。正直なところ2880万円なら、たとえば「住宅ローンの残債があり、価格は下げられない」など、よほどの理由がない限り話をまとめてしまったほうが得策です。
3カ月の節目を迎えると、媒介契約を更新するにしても、別の不動産会社に依頼するにしても、「販売価格を100万値下げしましょう」という話が出てくることは明らか。そして値下げした価格からさらにもう一声、価格交渉が来た場合(ほとんどの場合で価格交渉は来ると思います)着地点はさらに低い金額になってしまいます。
したがって、売主様としてはせっかく3カ月以内で話が来たなら、まとめた方がいいわけです。もちろん、なかなか首を縦に振らない売主様もいます。そこはもう完全に売主様の判断次第です。
★機会を生かし、3カ月以内で話をまとめるのが得策
3カ月を過ぎると長期戦になりがちで、結果としてもっと安い価格で売らざるを得なくなってしまいます。売り出し期間が3カ月を超えてくると、話がまとまるのに半年くらいかかることが少なくありません。それなら、初期段階で「欲しい」と言ってくれる人が現れたなら、価格交渉に応じて話をまとめた方が結果的には得をします。
①でもお話ししたように、価格交渉は1回のやりとりでまとめるのが大切です。たとえば、買主様が「もうひと声、10万円引いて」と言ってくるケースが稀にあります。これに売主様は気分を害してしまい、まとまるはずの話がまとまらないことも。こうしたケースを避けるためにも間に立つ不動産会社には経験と気配りが求められます。
個人間の売買はとてもデリケートな作業です。「売主のほうが偉い」と勘違いしている売主様がいらっしゃいますが、住宅ローンが組めれば買主様とは対等の立場になります。対等であることをきちんと理解して、お互い気持ちよく取引してもらいたいものです。
弊社では売却、購入、有効活用等の相談を無料で承っています。他にもセカンドオピニオンの相談にも対応いたします。現状に疑問や不満を感じている売主様、お気軽にご相談ください。