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営業活動報告書とともに押さえるべき重要書類「登録証明書」とは?

2022年4月12日

不動産会社と専属専任媒介契約または専任媒介契約を締結すると、宅地建物取引業法により、不動産会社にはレインズへの登録や、売主様への登録証明書の交付などの義務が生じます。今回はこの「レインズ登録証明書」についてお話ししましょう。

■プロ専用の不動産データベース

 

まずレインズについて少し説明します。

レインズ(REINS)とは、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構(指定流通機構)が運営するデータベースのこと。「Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)」の略称で、指定流通機構の略称にもなっており、不動産取引を行う上で欠かすことのできないプロ専用のインターネット・インフラです。

 

不動産会社は、開業して宅建業の免許を取得すると同時に、レインズを利用するためのIDとパスワードを取得します。売主様、貸主様の依頼に基づいて不動産の情報をレインズに登録。レインズに登録された不動産の情報は日本全国の不動産会社に共有されます。不動産会社各社は、この情報を元に買主様、借主様を探すなどの活動を展開するわけです。

 

さて、前述のように、専属専任媒介契約か専任媒介契約で売主様から不動産を預かった不動産会社には、その不動産情報をレインズに登録する義務が生じます。専属専任媒介契約の場合、契約締結日の翌日から休業日を除いた5日以内、専任媒介契約の場合は契約締結日の翌日から休業日を除いた7日以内がその期限。これは、速やかな登録を促し、いち早く情報を共有することで不動産の流通を促進することを狙ったものです。

 

■売主様自身で掲載状態が確認可能

 

不動産会社が物件をレインズに登録すると、「登録証明書」が発行されます。不動産会社はこれをPDFファイルで保存するとともに、印刷し書面として売主様に提出しなければなりません。

 

登録証明書にはIDとパスワードが記載されています。本来は不動産会社しか見ることができないレインズですが、売主様はこのIDとパスワードを使って、ご自身の物件の掲載状態を閲覧できるようになっています。

 

実は以前は、登録証明書を売主様に渡さないばかりか、レインズに物件情報を一旦掲載した後、すぐに情報を削除して物件を自社で抱え込んでしまうような“悪さ”をする不動産会社が少数派ではありますがいたのです。こうした“悪さ”を抑制するための工夫がレインズには設けられているわけです。

 

■“悪さ”をする不動産会社の判断材料に

 

不動産会社は、レインズに掲載された物件情報をダウンロードすることができます。そして、情報を登録した不動産会社は「何件ダウンロードされたか」を知ることができます。ダウンロード数は累計数で表示されるため、たとえば先週のダウンロード数が’75件だったものが今週は90件になっていたとすると、1週間で15社がダウンロードした・イコール・興味を示してくれた、ということがわかります。

 

残念ながら、売主様が直接レインズでダウンロード数を知ることはできません。そのため、気の利いた不動産会社の中には、営業活動報告書に「レインズダウンロード数」を記載するところもあるようです。

 

また、レインズでは物件の図面の登録に1週間の猶予が与えられています。つまり、1週間は図面の登録をしなくてもいいということ。これを逆手にとり、わざと物件の図面を掲載しない不動産会社も見受けられます。これ、プロから見ると、物件を自社で抱え込もうとしているのが見え見えなんです。売主様や他の不動産会社から「図面が掲載されていない」と問い合わせがあっても「現在制作中です」で追求をかわせてしまいます。

 

実際、弊社でも、図面が掲載されていない物件の紹介を物元の不動産会社に依頼したところ、無視されたことが過去に何度もあります。こんな“悪さ”をする不動産会社が少なからずいることも覚えておいてください。

 

登録証明書と営業活動報告書の2つは、メール、郵送のどちらにせよ、きちんと送付するのが専任媒介契約を結んでもらった不動産会社の義務であり、基本の“き”。売主様にとっては、これらはきちんとした仕事をする不動産会社に依頼したか否かが判断できる格好の判断材料と言えるでしょう。貴方が契約した不動産会社はいかがですか?

 

弊社ではセカンドオピニオンの査定を無料で承っています。現状に疑問や不満を感じている売主様、ぜひ一度ご相談ください。

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